実際に試合を見ていると、息子・Eizのプレーには以前との違いが明らかにあります。
ボールに向かうスピード。
相手との接触。
体の入り方。
その違いは、試合を見ていると誰が見ても分かるほどはっきりと現れています。
この部分については前回の記事でも書きましたが、約2か月サッカーを止めていたことによるフィジカルの変化が影響している可能性があります。
ただ、それだけでは説明できない部分もあるように感じています。
体の問題だけではなく、怪我のあとに生まれるメンタルの変化も影響しているのではないかと思っています。
怪我を経験すると生まれる「怖さ」
スポーツの世界では、怪我のあとにプレーが少し慎重になることがあります。
ボールへの入り方。
相手との接触。
一瞬の判断。
そうした場面で、以前よりも躊躇するような感覚が見えることがあります。
でも一度怪我を経験すると、体はその記憶を覚えています。
もう一度同じことが起きるかもしれない。
あの痛みをまた感じるかもしれない。
そしてもう一つ大きいのは、
もしまた怪我をしたら、また何か月もサッカーができなくなるかもしれない
ということです。
サッカーが生活の一部になっている子どもにとって、長い間プレーできない時間はとても大きなものです。
だからこそ体は無意識のうちに慎重になるのかもしれません。
ただ、この「怖さ」という感覚は単純にネガティブなものとは言い切れないのではないかと思っています。
むしろそれは、経験したからこそ生まれる感覚なのかもしれません。
何も知らなかった頃は、怪我の怖さを知りません。
だから思い切りプレーできます。
でも一度経験すると、体はその記憶を覚えています。
それまでのように何も知らない状態ではなく、無知ではなくなったということです。
スピードという「自信」
もともとEizはスピードが武器のタイプでした。
少し出遅れても追いつける。
そういう場面をこれまで何度も見てきました。
本人の中にもきっと
「自分なら行ける」
という感覚があったのだと思います。
だから多少出遅れても迷いなくボールに行くことができた。
でも今回の怪我のあと、体はまだ完全には戻っていません。
スピードの感覚も、以前と同じとは少し違うのかもしれません。
そうなると
「出遅れても追いつける」
という感覚も少し変わってくる可能性があります。
ほんのわずかな迷いですが、そうした感覚がプレーの一瞬の判断に影響していることもあるのではないかと感じています。
子どもは周囲の空気にとても敏感
人は自分で自分のイメージを作ることもありますが、社会の中で周囲からのイメージによって自分を認識していくこともあります。
特に子どもは、その影響をとても強く受ける存在だと感じます。
Eizはこれまで
- 体が強い
- 怪我をしてもすぐ戻る
- いつも元気
そんなイメージを持たれてきました。
でも今回の怪我のあと、周りから
「Eiz大丈夫?」
「まだ元に戻っていないね」
そんな言葉をかけてもらうこともありました。
もちろんそれは心配してくれている言葉です。
ただ子どもはとても敏感です。
そうした言葉から
「今の自分はまだ完全ではない」
という立場を意識してしまうこともあるのかもしれません。
自信がプレーを作る
スポーツでも勉強でもよく言われることですが、
自信というものはとても大きな力を持っています。
自分はできると思っている人は、本来の能力以上の力を発揮することがあります。
逆に少しでも不安があると、本来の力を出せないこともあります。
だからこそ
- 親が褒めること
- 監督が褒めること
- 周囲が信じていることを伝えること
こうした環境はとても理にかなっているのだと思います。
メンタルはプレーの中で戻っていく
怪我からの復帰は体の回復だけではありません。
体は治っていても、プレーの感覚や自信はすぐには戻らないこともあります。
ただ、それを取り戻していく方法はとてもシンプルです。
実際のプレーの中で成功体験を積み重ねていくこと。
ボールにしっかり行けた。
相手に勝てた。
良いプレーができた。
そうした小さな成功体験が積み重なることで、自然と自信も戻っていくのだと思います。
怖さは、必ずしもネガティブな感情ではないのかもしれません。
経験をしたからこそ生まれる慎重さ。
危険を知っているからこそ生まれる感覚。
そうした感覚の中で、もう一度プレーを取り戻していく。
その積み重ねもまた成長の一つなのだと思います。
つづく
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